本文へ移動
BenriWorks Lab

AI Detective

公開中

暗号化された現場記録を観察し、証言や物、時系列の食い違いと、その記録がどこから来たのかを検証していく静かなSF推理ゲーム。3ステージ・全14事件を収録し、根拠が足りなければ「保留」も正式な選択肢です

公開日

夜の暗い部屋で、フードをかぶった人物が机の大きなモニターに向かっている。画面にはホテルの部屋を映した監視映像のような画像が乱れて表示され、琥珀色のデスクランプだけが灯っている

対象ユーザー

  • じっくり観察して考える推理ゲームやパズルが好きな人
  • 生成AI時代の「記録を疑う」という感覚を遊びで体験してみたい人

その現場写真は、本物でしょうか。写っている内容に矛盾はないか。そもそもその写真は、どの機器から、どんな経路で届いたのか。AI Detectiveは、暗号化された現場記録を観察し、内容の継ぎ目と出所を検証していく、静かなSF推理ゲームです。現在は3ステージ、全14事件を収録しています。

遊びの中身

プレイヤーは捜査官として、事件ごとに現場の記録画像と証言を調べます。指摘の道具は3種類です。怪しい一点を指す「spot」、2つの地点を突き合わせる「connect」、出来事の順序や証拠の受け渡し経路を組み立てる「sequence」。事件によって、どの道具で何を示すべきかが変わります。

ステージごとにテーマがあります。Stage 1「継ぎ目」では、証言、物、手順、時系列、画像の食い違いを見抜きます。Stage 2「出所」では視点が一段深くなり、封印やセンサーの傷、時刻の出どころ、圧縮の指紋、署名の経路といった「記録がどう生まれたか」を調べます。Stage 3「鏡」では、共通の入力源や、自分自身の確信までもが監査の対象になります。

このゲームらしい仕掛けがIntegrity Leaseです。事件画像の未加工層にアクセスできるのは開始後の30〜45秒だけで、その間に選んだ地点だけが手元に保全されます。時間切れの後は、保全済みの鑑識結果だけを頼りに推理を組み立てることになります。調査ノートを開いている間はタイマーが止まるので、焦って連打するより、観察して考える方が有利です。

そして、すべての候補を調べても確定根拠がなければ、「証拠不十分として保留」を正式に選べます。当てずっぽうの正解より、根拠のある保留の方が捜査官らしい、という設計です。

開発の背景

出発点は、生成AIによって「本物らしい記録」を作るコストが急落した、という現実です。画像の加工痕を見抜く目と、記録の出所を疑う習慣は、これから誰にとっても日常の技能になっていきます。ただ、それを講義で伝えるのは退屈です。矛盾を見つける快感と、出所をたどる手続きの面白さは、推理ゲームの形にした方がまっすぐ伝わると考えました。

もうひとつのこだわりは「静かさ」です。派手な演出や恐怖で追い立てるのではなく、暗い部屋で記録を眺め、ノートを取り、順序を組み立てる。その淡々とした時間そのものを楽しめるゲームを目指しました。

技術と設計

Next.jsとTypeScriptで実装し、Vercelで配信しています。進行はブラウザのlocalStorageに保存され、途中の事件からの再開、ステージごとの完了報告書、最高記録を保持します。複数のタブで同時に開いた場合の上書き事故を防ぐ仕組みも入れています。

出題の公平性は、データの持ち方で担保しています。事件画像には、正解を示す発光や矢印、輪郭線を焼き込みません。正解発表後のハイライトはゲーム側が図形データから描画します。画像に痕跡がないので、画像を拡大して「加工されたピクセル」を探すようなメタな攻略はできません。あわせて、これから遊ぶ事件の画像や物語を先読みできないよう、初期データには兄弟事件の情報を含めない分割にしています。

現在の状態と既知の課題

公開中で、Stage 1から3までを通してプレイできます。進行の保存はブラウザ内のみのため、端末をまたいだ引き継ぎはできません。ブラウザのデータを消すと進行も消えます。

次のステージとして、ホーム画面には第4ステージの計画が予告されていますが、実装はこれからです。事件の追加とあわせて、このページも更新していきます。

スクリーンショット

  • Stage 1の事件画面「ホテル704号室」。暗い現場画像の上に「未加工層はまだ封印されています」という説明と、30秒の証拠保全を開始するボタンが表示されている
    Stage 1の事件画面「ホテル704号室」。暗い現場画像の上に「未加工層はまだ封印されています」という説明と、30秒の証拠保全を開始するボタンが表示されている

分野・使用技術

関連アプリ