業務効率化
資料づくり・設計検討・書類処理にかかる手間を減らすツールと、その開発で得た知見を扱う分野です。操作を速くするのではなく一場面をまるごと短くすること、責任を伴う判断は人に残すことを設計の軸にしています。
業務効率化は、日々の業務にかかる手間を減らすツールの開発と、その過程で得た知見の発信を目的とする分野です。BenriWorksでは、資料づくり・設計検討・書類処理という3つの場面を対象に、「白地図 Studio」「高圧受電設備 単線結線図ジェネレータ」「構造化スタジオ」などのツールを開発しています。
「作業を速くする」より「一場面をまるごと短くする」
業務ツールの多くは個々の操作を速くしますが、実際の仕事の時間は操作そのものより「体裁を整える」「もう一度探す」「確認を待つ」に消えています。私たちが作るツールは、業務のなかの一場面を最初から最後までまるごと短くすることを狙っています。
たとえば資料に日本地図を載せる場面。地図画像を探し、権利を確認し、画像編集ソフトで塗り分けて、スライドに貼って崩れる——この一連の流れが典型的な時間泥棒です。白地図 Studioでは、国土数値情報の行政区域データをもとに都道府県・市区町村を選んで塗り分け、ExcelやCSVの貼り付けから一括で色分けし、16:9・4:3・A4のアートボードで凡例つきのまま書き出せます。透過PNGだけでなく、地域ごとの図形を個別編集できるPPTXや5レイヤーのPSDでも出力できるので、「書き出した後にまた直したくなる」場面まで含めて一続きで設計しています。
設計検討の場面では、高圧受電設備 単線結線図ジェネレータが同じ思想で作られています。6.6kV受電設備の設備条件を選ぶと、JIS C 0617を参考にした単線結線図・機器一覧・要確認事項・短絡電流の仮計算をまとめて生成します。重要なのは、これが「設計の自動確定」ではなく「叩き台の高速生成」だという位置づけです。実設備への適用には法令・規程・電力会社協議と有資格者の確認が必要で、ツールはその検討の出発点を数分で用意することに徹しています。
判断はツールに渡さない
業務効率化ツールの設計で一貫させているのは、「機械が得意な反復はツールが、責任を伴う判断は人が」という線引きです。単線結線図ジェネレータが生成結果に要確認事項を明示的に添えるのも、白地図 Studioが「境界データは説明資料向けの簡略化であり法的判断には使えない」と明記するのも、この線引きの表れです。効率化の名のもとに判断まで自動化してしまうと、間違いに気づく機会そのものが失われます。
データの置き場所
業務で使うツールは、扱うデータの置き場所が導入判断を左右します。白地図 Studioは編集内容をブラウザのlocalStorageに保存し、ファイル生成もブラウザ内で完結させ、編集データを外部に送信しない設計です。社内資料の内容をクラウドに置けない職場でも使えることを優先しました。一方、OCRで紙帳票を構造化する構造化スタジオのようにサーバー側の処理が必要なものは、現時点で一般提供せず社内ツールに留めています。
この分野で発信すること
誰のどの課題を解決するのかを明確にしたアプリ紹介と、開発で得た知見を発信します。行政区域データの加工、AI画像生成の業務利用、生成結果に「要確認」をどう残すかといったテーマは、AI・画像生成や建設DXなど他分野の記事とも関連付けて、横断的にたどれるようにしています。
この分野のアプリ
この分野の記事

ガイド公開
高圧受電とは — 低圧との違いとキュービクルの基本
建物の電気の受け方には低圧受電と高圧受電があります。契約電力による使い分け、キュービクルの役割と中身、保安管理の義務、CB形とPF-S形の違いまで、基本を一気に解説します

ガイド公開
白地図をパワポ資料に使う方法 — 塗り分けから貼り付けまでと権利の注意点
営業資料や報告書に日本地図を載せるときの実務手順を解説します。地図画像の著作権・利用条件の確認ポイント、塗り分け地図の作り方、PowerPointで崩れない貼り付け方をまとめます

開発記事公開
LLMの読み取り結果を、検算を通ったときだけ信じる
構造化スタジオで、見積書の算術的な冗長性を利用し、決定論の検算を通過したデータだけを蓄積する設計を紹介します

開発記事公開
音声認識ストリームの時間制限を、利用者に見せずに乗り越える
対話支援アプリLiveBriefで、クラウド音声認識のストリーム上限や無音切断を透過的なローテーションで吸収した実装を紹介します

