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AIっぽい日本語は、どこを直せば消えるか。講座33本を点検した結果
この記事で分かること
AIが書いた日本語の「AIっぽさ」を消す方法は数多く紹介されています。BenriWorksが使い方講座33本を20の型で点検したところ、当たったのは2種類だけで、多かったのは1本の記事の中では見えない型でした。件数と直し方、点検の手順をまとめます

目次 読みたいところから
AIに書かせた日本語は、どこか「AIっぽい」と言われます。その消し方も、「〜と言えるでしょう」を使わない、全角ダッシュを減らす、太字の見出し語にコロンを続ける箇条書きをやめる、といった形でたくさん紹介されています。BenriWorksは、AIが下書きしたClaude CodeとCodexの使い方講座33本を、そうした20の型で点検しました。当たったのは2種類だけで、しかも件数の多かったほうは、1本ずつ読んでいる限り見えない型でした。
20の型で33本を点検する
点検に使ったのは、AIが書いた日本語に出やすい型を20個並べた一覧です。語彙(過剰な強調、定型の評価語、カタカナ語の多用)、構造(太字とコロンの箇条書き、全角ダッシュ、見出しの細分化)、文体(説教くさい前置き、接続詞の多用)、日本語に固有のもの(敬語や文末の均一化、「〜することができます」の多用)などに分かれています。
対象は、Codexの講座17本とClaude Codeの講座16本です。どちらも、同じ時期にAIが下書きし、BenriWorksの文章規範を当てて書いたものです。Claude Codeにこの一覧で33本を走査させ、当たった箇所を書き換えさせました。
当たったのは2種類だけ
定型の評価語、太字とコロンの箇条書き、本文中の全角ダッシュ、「〜することができます」、型どおりの冒頭と結びは、どれも0件でした。これらは、執筆のときに当てていた文章規範が先に禁じていた範囲と重なっています。講座以外の記事では、事情が違いました。同じ一覧で点検すると15本で書き換えが必要になり、太字の見出し語にコロンやダッシュを続ける箇条書きが37行、主題と副題をダッシュでつないだタイトルが7件見つかっています。
講座で当たったのは、重要だと宣言する文が7件と、2つの講座のあいだで丸ごと同じ段落が52件です。書き換えたあと同じ一覧で数え直すと、どちらも0件になりました。
重要だと宣言する文
「ここで重要なのは」「3つ目が一番重要です」「ここが一番重要です」のように、何が重要かを書き手が先に宣言する文です。7件は、次の形をしていました。
3つ目が一番重要です。最初の1件は誰でも丁寧に読みます。問題は10件目で、そのころには差分をざっと流して受け入れたくなります。
1文目を消すと、こうなります。
最初の1件は誰でも丁寧に読みます。問題は10件目で、そのころには差分をざっと流して受け入れたくなります。
7件の多くは、宣言の文を消すだけで段落が成り立ちました。何が重要かは、宣言しなくても、続く内容が伝えています。宣言が残っていると、読者は「重要」と言われたことを覚えるだけで、何が重要なのかは次の文を読むまで分かりません。
記事をまたいで同じ段落
件数の多かったのは、こちらです。Codexの講座とClaude Codeの講座には、同じ考え方を扱う回がいくつもあります。権限の決め方、依頼の書き方、設定ファイルの役割などです。そうした回で、段落が一字一句同じになっている箇所が52件ありました。
1本ずつ読む限り、どの段落も自然な日本語です。ただ、両方の講座を読み比べた読者には、同じ文章の使い回しに見えます。点検した中で一番機械的に見えたのは、ここでした。同じAIが同じ時期に、同じ考え方を2回説明すると、同じ段落が出てくるわけです。
直し方は、Codexの講座を先に公開した版のまま残し、Claude Codeの講座の側を書き直しました。このとき、言い換えるだけでは直したことになりません。同じ内容を別の言葉で言い直しても、読み比べれば同じ段落の焼き直しに見えるからです。代わりに、Claude Codeにしかない事実へ寄せて書き直しています。
たとえば、操作を戻せるかどうかを説明する段落は、両方の講座で「ファイルの書き換えは Git があれば戻せます。外部への送信や、データベースへの書き込みや、デプロイは戻せません」でした。Claude Codeの側は「ファイルの書き換えは Git があれば戻せますし、第8回で扱うチェックポイントでも戻せます」に変えています。チェックポイントは、Claude Codeが作業の途中の状態を記録しておき、そこまで巻き戻せる仕組みで、Codexの講座には出てきません。ファイルの場所を指定する書き方の段落でも、Claude Codeの @ による指定の例に寄せました。
文末の偏り
AIの文章は文末が「〜です」「〜ます」にそろいやすい、とも言われます。書き換え後の33本で文末を数えると、「ます」が48%、「です」が23%、体言止めなどが14%でした。この講座では、文末の均一化は起きていませんでした。

自分の文章を点検する手順
講座の点検でやったことを、手順にするとこうなります。
- AIっぽい文章の型を一覧にして、1本ずつ走査する。規範を当てて書いた文章なら、ここで当たる件数は少ないはずです
- 同じAIに書かせた記事どうしで、段落の完全一致を探す。1本ずつの点検では見つからない型です
- 「重要なのは」「一番大事なのは」のような宣言の文を探し、まず消してみる。段落が成り立てば、それで終わりです
- 同じ段落が見つかったら、言い換えではなく、その記事の対象にしかない事実を足して書き直す
- 書き換えたあと、同じ一覧でもう一度数え直す
2番目の完全一致は、機械で探せます。講座では、書き換えた件数の9割近くがここに集まっていました。AIに書かせた文章が複数あるなら、1本ずつの点検の前に、まず記事どうしを突き合わせてみてください。文章の規範そのものは、「生成AIの利用ルールを1枚に書く。小さな組織で決めておく6つの項目」で紹介しています。
よくある質問
- AIっぽい日本語で、いちばん多かったのは何ですか
- BenriWorksの講座33本では、2つの講座のあいだで丸ごと同じ段落が52件見つかりました。次が「ここが一番重要です」のように重要だと宣言する文で、7件でした。定型の評価語や全角ダッシュなど、よく知られた型は0件でした。
- 記事をまたいで同じ段落は、どう直せばよいですか
- 言い換えるだけでなく、その記事で扱う道具や対象にしかない事実へ寄せて書き直します。講座では、Claude Code側の段落に、チェックポイントで戻せるというClaude Code固有の事実を足しました。
- 「重要です」と書く文は、どう直せばよいですか
- 多くは、その文を消すだけで段落が成り立ちました。何が重要かは、書き手が宣言しなくても、続く内容で伝わります。




