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ペインを組み替えて、自分の作業台を作る

Claude Code 集中講座の第3回。デスクトップアプリの8つのペインを整理し、最初に組むべき配置と、ブラウザや端末のペインが作業のどこを変えるかを扱います。並行セッションと横のチャットも説明します
道具が入ったので、次は置き場所です。
地味な話に見えますが、ここが効きます。差分を読むのに別のアプリへ切り替え、動作を見るのにブラウザへ切り替え、テストを走らせるのに端末へ切り替える。1回の切り替えは数秒でも、切り替えるたびに、いま何を確かめていたかが少しずつ落ちます。
デスクトップアプリは、この切り替えを減らすために画面が分割できるようになっています。
セッションを始めるときに決める4つ
まず、新しいセッションを開くときに決めることが4つあります。
| 決めるもの | 選択肢 | この講座での既定 |
|---|---|---|
| 環境 | ローカル、クラウド、SSH、WSL | ローカル |
| プロジェクトのフォルダ | Claude が作業する場所 | 手元のリポジトリ |
| モデル | 送信ボタンの横から選ぶ | 第6回で決める |
| 権限モード | どこまで自動で進めるか | 第5回で決める |
いまは環境とフォルダだけ決めれば十分です。モデルと権限モードは、あとの回でそれぞれ扱います。
フォルダは Git の管理下にあるものを選んでください。理由は第8回で詳しく書きますが、気に入らない変更をまとめて捨てる手段が要るからです。Git そのものの使い方はCodex 集中講座の第7回にまとめてあります。
ペインは8種類ある
Code タブは複数のペインでできています。公式ドキュメントが挙げているのは次の8つと、macOS では iOS シミュレータです。
| ペイン | 何をするところか |
|---|---|
| チャット | 会話と依頼。これが本体 |
| 差分 | 変更をファイル単位で読む |
| ブラウザ | 作っている画面や外部のサイトを開く |
| 端末 | セッションの作業フォルダでコマンドを打つ |
| ファイル | その場でファイルを直す |
| プラン | 提案された手順を読む |
| タスク | 進行中の作業の一覧 |
| サブエージェント | 分けて走らせた作業の様子 |
ペインはヘッダーをつかんで動かせますし、端をつかんで大きさを変えられます。
最初に組む配置は2枚だけ
全部開かないでください。作業の種類によって要るペインは変わるので、先に全部並べると、使わないものが場所を取ります。
最初はチャットと差分の2枚です。左にチャット、右に差分。この配置で第4回から第8回までの作業は足ります。
差分のペインが効くのは、第4回で扱う「範囲を先に見る」という読み方をするときです。触ったファイルの一覧が横に出ていると、依頼していないファイルが混ざっていることに、中身を読む前に気づけます。
ブラウザのペインが変えること
画面を作る仕事をしているなら、3枚目はブラウザです。
ここは、ただプレビューが出るだけの機能ではありません。公式ドキュメントによれば、Claude は開発サーバーを起動してブラウザのペインで開き、自分の変更を確かめます。既定では、編集のたびに自動で確認するとされています。
さらに、スクリーンショットを撮り、DOM を調べ、要素をクリックし、フォームに入力し、見つけた問題を直すこともできる、と書かれています。
意味を1つに絞ると、「コードは正しいが画面は壊れている」という失敗が、人の目に届く前に減るということです。第15回で扱いますが、この種の失敗はソースコードを読んでも見つかりません。実際に開かないと分かりません。
端末のペインを別に開かない
テストを走らせたり、ビルドしたりするときに、別のターミナルアプリを開きたくなります。開かないでください。
端末のペインは、そのセッションの作業フォルダで動きます。第14回で扱いますが、セッションごとに作業する場所が違うので、外のターミナルで打ったコマンドは、そのセッションが見ているものとは別の場所で動くことがあります。「テストが通ったのに Claude はまだ落ちていると言う」という食い違いは、たいていこれです。
セッションは互いに混ざらない
サイドバーから新しいセッションを増やせます。キーボードからは、Windows なら Ctrl+N、macOS なら Cmd+N です。セッションの間を移るのは Ctrl+Tab と Ctrl+Shift+Tab です。
公式ドキュメントの説明では、Code タブの各会話はセッションで、自分のチャット履歴、プロジェクトのフォルダ、コードの変更を持ち、他のセッションとは独立しています。
そして Git リポジトリの場合、各セッションは Git の作業ツリーを使って自分だけのプロジェクトの複製を持ちます。コミットするまで、あるセッションの変更が他のセッションに影響することはありません。
これは、2つの別々の作業を同時に進められるということです。ただし、同時に進めるのが得かどうかは別の話で、第14回で扱います。
本流を止めずに聞く
作業の途中で、本流とは関係ない質問をしたくなることがあります。「この関数はどこから呼ばれているのか」「この設定は何のためにあるのか」。
本流で聞くと、会話にその質問と答えが残ります。第8回で扱いますが、会話が長くなるほど、古いやり取りに引きずられた返答が増えます。
横のチャットは、そのためにあります。Windows なら Ctrl+セミコロン、macOS なら Cmd+セミコロンで開きます。公式の説明によれば、横のチャットはその時点までの本流の内容を全部読めます。
文脈は引き継ぎ、履歴は汚さない。これが横のチャットの位置づけです。
セッションどうしで話をさせる
もうひとつ、デスクトップアプリにしかない仕組みがあります。
公式ドキュメントによれば、Claude は Code タブの他のセッションを一覧し、それぞれが何をしていたかを読み、セッションの間でメッセージを送れます。「認証のリファクタリングを触ったのはどのセッションか」「API のセッションは何と結論したか」「決済のセッションにスキーマが変わったと伝えて」のように、普通の言葉で頼めると書かれています。
使いどころは、同じリポジトリで複数の作業を並行させたときです。片方で決めたことが、もう片方の前提を壊すことがあります。そのときに、人が間に立って伝え直さずに済みます。
作業台は、作業ごとに変わる
最後にひとつ。ここで作った配置を固定しないでください。
調べものをする回はチャットとファイルの2枚。画面を直す回はチャットと差分とブラウザの3枚。移行作業の回はプランとタスクを開く。その日の作業に要るものだけを並べるほうが、結局は速く終わります。
固定した配置を守ろうとすると、開いているペインに合わせて作業のしかたを決めることになります。順序が逆です。
次の回
作業台ができました。第4回では、実際にプロジェクトを開いて最初の依頼を1つ出し、返ってきた差分を読んで受け入れるまでを通します。
参照した公式情報
- Anthropic「Claude Code desktop app」「Worktrees」(code.claude.com/docs、2026年9月時点)
よくある質問
- ペインはどう並べるのがよいですか
- 最初はチャットと差分の2枚だけにしてください。ペインは作業の種類によって要るものが変わるので、先に全部開くと使わないものが場所を取ります。画面を見ながら直す作業ではブラウザ、テストを回す作業では端末を足す、という順で増やすのが現実的です。
- セッションを複数開くと、変更が混ざりませんか
- 混ざりません。公式ドキュメントによれば、Git リポジトリの場合は各セッションが Git の作業ツリーを使って自分だけの複製を持ちます。コミットするまで、あるセッションの変更は他のセッションに影響しません。
- 横のチャットは普通のセッションと何が違いますか
- 本流の会話を読める点が違います。公式の説明では、横のチャットはその時点までの本流の内容を全部読めます。本流を止めずに「この関数は何のためにあるのか」を聞く、といった使い方に向きます。



