ガイド公開日
CSVから、確かめられるExcelを作る
この記事で分かること
ChatGPT WorkでCSVをExcelへ整理する演習。重複行、単価の空欄、仮置きの費用を分け、原本を残した集計と数式を自分で照合します。

目次 読みたいところから
合計欄に数字が入っていると、計算は終わったように見えます。しかし、同じ行を二度足していても、送料の空欄を0円にしていても、表はきれいに仕上がります。見た目からは分かりません。
第7回では、架空の費用CSVをWorkへ渡し、元のデータと集計の過程を残したExcelを作ります。教材には、同じ明細の重複、単価の空欄、仮置きの予備費が意図的に含まれています。完成の基準は、合計を出すだけでなく、何を足した数字か説明できることです。
原本を残す四つのシート
「共通練習教材ZIP」から costs.csv を取り出します。line_id は明細の識別番号、source_id は根拠をたどる番号です。今回は税抜の金額を扱い、消費税や相場から推定した送料を追加しません。
OpenAIのデータ整理の事例(外部)では、原本を変更せずに整理したコピーを作り、変更した行や判断できない行を記録する方法が紹介されています。ここでは、確認に必要な情報を一つのExcelへ収めます。
| シート名 | 内容 | 確認すること |
|---|---|---|
| 原本 | CSVの全行と元の順序 | 重複を含めた9行が残る |
| 整形 | 同一明細の重複を1件にした8行 | 何を除外したか説明できる |
| 集計 | 確定、仮置き、未確定の区分 | 送料を0円と扱わない |
| 確認 | 件数、重複、空欄、計算の点検結果 | 元の行と数式へ戻れる |
重複の判定には、line_id が同じかだけでなく、その行の内容も使います。この教材のC03は内容まで同じです。番号が同じで金額が違う行があった場合は、片方を自動で選ばず、競合として確認する扱いにします。
Excel作成の依頼
新しいWorkの会話へ costs.csv を添付し、以下を送ります。会議メモがなくても実行できる演習です。前の会話を使う場合も、今回の入力はこのCSVだと指定します。
添付したcosts.csvから、aoba-cost-review.xlsxを作ってください。
架空の青葉オフィス更新プロジェクトの税抜費用を確認する教材です。
4シートに分けてください。
1. 原本:CSVの列、行、順序を保ち、重複行や空欄も残す。
2. 整形:同じline_idで全項目が同一の行だけを1件にまとめる。
元の7列をA〜G列に保ち、H列に金額を数式で追加する。
数量または単価が空欄なら、金額も空欄にする。
3. 集計:確定小計、仮置き小計、両者を合わせた既知分小計を数式で計算する。
未確定の費目と理由を、金額の近くに表示する。
4. 確認:入力件数、整形後件数、重複ID、空欄、集計結果の点検を記録する。
同じIDでも内容が違う行は統合せず、確認事項として残してください。
送料の単価は推定せず、空欄を0円で埋めないでください。
確定と仮置きを区別し、既知分小計を最終総額と呼ばないでください。
元のCSVは変更しません。
最後に、除外した行と理由、確認した数式、確認できなかった点を説明してください。
ファイルができたら、プレビューまたはExcelで開きます。チャットの説明に金額が書かれていても、成果物のセルまで合っているとは限らないため、ファイル本体を確認します。プレビューで数式が分からない場合は、対応する表計算ソフトでセルを選んで確認します。
件数から始める照合
最初に確かめるのは合計よりも行数です。原本はヘッダーを除いて9行、整形後は8行になります。C03のケーブルが2回現れ、1回分の54,000円が二重計上の候補です。
| 確認項目 | 教材の期待値 |
|---|---|
| 原本のデータ行数 | 9行 |
異なる line_id の数 | 8件 |
| 完全一致する重複 | C03が1行余分 |
| 単価の空欄 | C07の配送が1件 |
| 仮置き | C08の予備費が30,000円 |
重複を処理した後も、原本シートには9行を残します。後から「なぜ54,000円減ったのか」と聞かれたとき、除外した明細と理由を確認できるためです。
三つの小計と送料
整形した確定明細は6件です。各明細の数量と単価を掛けた金額を足すと、次のようになります。これは入力CSVから計算した確認用の値です。
確定小計
72,000 + 64,000 + 54,000 + 48,000 + 6,000 + 20,000
= 264,000円
仮置き小計 = 30,000円
既知分小計 = 264,000 + 30,000 = 294,000円
送料 = 未確定
重複したC03まで足すと348,000円になります。Workがこの金額を返した場合は、数式だけを小さく直す前に、集計が原本シートを見ていないか、整形シートにC03が二つ残っていないかを確認します。
294,000円という値が合っていても、見出しが「総額」なら修正が必要です。送料が分からず、30,000円は仮置きだからです。集計欄には「既知分小計294,000円、送料未確定」と読める表示を求めます。グラフを追加する場合も、未知の送料を0円の棒として描かないよう指定します。
数式の確認と小さな変更
依頼どおりにA〜G列が原本の順序で、H列が金額なら、整形シートのH2には例えば次の式を使えます。D列が数量、E列が単価です。
=IF(OR(D2="",E2=""),"",D2*E2)
数量や単価がないときに空欄を返すため、配送の金額を0円にしません。確定分の集計は、整形後のデータが2行目から9行目にある場合、次のような式で確かめられます。生成ファイルの列配置が異なる場合は、その配置に合わせて確認します。
=SUMIF('整形'!F2:F9,"確定",'整形'!H2:H9)
ただし、数式が入っていることと、更新に追従することは別の確認です。検査用にコピーを一つ作り、整形シートのC01の数量を4から5へ変えます。確定小計は282,000円、既知分小計は312,000円へ変わるはずです。元の数量に戻せば264,000円と294,000円へ戻ります。
この操作は数式の参照を確認するためのものです。原本を変更して整形シートが自動更新される仕組みまでは、この依頼には含めていません。新しいCSVで更新する場合は、元の依頼と同じ条件で再処理し、件数と金額をもう一度照合します。
合計が違うときの修正依頼
原因を一度に複数直すと、どこで数値が変わったかを追いにくくなります。重複と空欄の二つを分けて指示できます。
集計が348,000円になっています。
原本シートを残したまま、整形シートのC03の完全一致重複を確認してください。
集計式が、重複を1件にした整形シートを参照するよう直してください。
修正前後の件数と小計、除外した行の根拠を報告してください。
配送の金額が0円と表示されています。
C07のunit_price_jpyは空欄なので、金額も空欄に戻してください。
集計の近くに「送料未確定」と明記し、既知分小計と区別してください。
他の明細の数量と単価は変更しないでください。
修正版では、修正対象以外のC01からC06の金額が保たれたかも確認します。直した箇所だけが合っていて、別の明細が変わっていれば、次の資料へ渡せません。
文書へ渡す値
確認が済んだら、Excelとともに次の短い説明を残します。「確定264,000円、予備費の仮置き30,000円、既知分294,000円、送料未確定。C03の完全一致重複を1行除外」。この説明があれば、金額だけをコピーして前提を落とすのを避けられます。
完了条件は、4シートが開けること、原本9行と整形8行をたどれること、小計が教材と一致すること、送料が未確定のままであること、数量変更で計算結果が動くことです。使った入力と出力のファイル名も記録します。
「一枚の報告書を作り、変更を反映する」では、この金額と会議メモから報告書を作ります。小計の正しさに加えて、読み手がその数字の条件を理解できるかも確かめます。
参照した公式情報
仕様確認日:2026年10月22日。教材の数値と確認手順はBenriWorksの独自演習で、Workによる実行結果を示すものではありません。
- Clean and prepare messy data(外部):原本を保った整理と変更箇所の記録
- Consolidate spreadsheets(外部):重複の扱いと、計算や更新時の確認
- Work with files(外部):生成した表計算ファイルの確認



